中斎塾 季刊誌


知足ならびに季刊誌について

深 澤 中 斎

 六十代はお返しをする年代だと教えられ、ずっとその実現・達成の思いをあたためていた。
では、何をもってお返しをすれば良いか、このことも若い頃から考え続けていた。社長業を五十八歳でバトンタッチして以来、具体的なイメージが、心の奥深い所から湧いて来た。
お返しは「足るを知る」の実践しかない、と思うようになった。木内信胤先生の総合的直観力、安岡正篤先生の人間学を学ぶにつれ、知足の心がどっしりと我が心身におさまるのを覚えた。
そうなると、知足の心を社会に向かってお知らせするのが己が使命であると思うに至り、中斎塾フォーラムを通じて、「知足」を日本社会に提言すべく、行動を始めたところである。
さいわいにして、思いを同じくする方々の御支援・御指導により、二ヶ所で毎月一回のフォーラム、そして季刊誌の発行が具体化した。有難いことである。
今の人間にとって大事なことは何か、これからの人類にとって最も大事なことは何かを、皆様と共に追求して結論を出し、具体的な活動に入ってゆきたい。
ものごとを素直に、ありのまま見つめ、心に浮かんで来る「人さまのお役に立つ考え方」を、社会に提言・発信したいとの思いが日々つのっている。毎日が、嬉しくて楽しくて、わくわくしている。
(季刊「知足」創刊準備号巻頭言「還暦返礼」より抜粋)