☆相続税は怖くない☆

 「○○さんにも財産を譲りたいのですが、相続税をうんと取られるのではと心配で…。」
 こんな相談を受けます。

 しかし、ご安心下さい。よほどの資産家(億単位とか)でない限り、相続税は1円も払わなくてよい場合がほとんどです。
 統計によると、日本全国の死亡者数は年間約90万人ですが、そのうち相続税を払ったケースは5%程度にすぎません。95%の人にとって相続税とは無縁だということです。

 ここでは、みなさんが関心の高い「相続税がかかるかどうか」について、ごく大ざっぱに紹介します。細かい例外が無数にありますので、詳しくは税理士さんか税務署へ問い合わせて下さい。

  • 田辺税務署……電話0739-22-1250
  • 御坊税務署……電話0738-22-0695
  • 新宮税務署……電話0735-22-5261
 なお相続税がかかる場合、納税期限は10ヶ月以内です。これを過ぎると配偶者向けの特典が受けられなくなり、負担が重くなる場合があります。


☆相続時精算課税制度☆
 2003年1月から、贈与税について「相続時精算課税制度」が新設されています。

 贈与をする人が65歳以上の親で、贈与を受ける人が20歳以上の推定相続人である場合、この制度を選ぶことができます。(もちろん選ばないこともできます)

 選んだ場合、2500万円までの贈与に関し、贈与時には贈与税を払わなくてもすみます。(将来に相続が発生した時、相続税と一体で精算されます。)
 2500万円を超えても、税率は軽減されて20%です。(選ばない場合は、原則どおり、年間110万円を超えると贈与税が課税されます)

 この制度は、金銭だけでなく、共有土地の持分をもらう場合でも適用されます。

 選んでトクとする場合と損をする場合があります。選択は慎重に!


☆相続税かかる? かからない? 早わかり☆

 相続税がかかるか、かからないかは、基本的に遺産の額と相続人の数によって決まります。

 (この場合の「遺産」とは、現金や預金、不動産といったプラス財産から、借金などのマイナス財産や葬儀費用を引き算した「正味の遺産額」をいいます。なお、相続開始前3年以内に財産を贈与していた場合、その額も加算します。)

[ケース1] 遺産が5000万円未満の場合

 基礎控除の最低額(5000万円)に満たないので、相続税はかかりません。

[ケース2] 遺産が5000万円以上の場合

 まず、法定相続人の数を数えましょう。
 5000万円+1000万円×法定相続人の数が基礎控除額となります。

 例えば、妻と子ども3人を残して亡くなった場合、法定相続人は4人です。  
 5000万円+1000万円×4=9000万円まで相続税はかかりません。
 (この額を超えている場合は、超過分だけに課税されます。例えば遺産1億円なら、残りの1000万円について課税されます。)

法定相続人基礎控除額
   0人5000万円
   1人6000万円
   2人7000万円
   3人8000万円
   4人9000万円
   5人1億円
   6人1億1000万円
   7人1億2000万円
   8人1億3000万円

 ですから、「遺産9500万円のA家(法定相続人5人)では相続税なしだったのに、遺産7500万円のB家(法定相続人2人)では相続税がかかった」ということがありえます。

 「それなら、どんどん養子縁組をして相続人を増やせば、相続税から逃れられるのか?」、という質問もありそうですが、この作戦(?)は、実子のある場合は1人、ない場合は2人までしか認められません。

[ケース3] 相続人が配偶者だけの場合

 金額に関係なく、相続税はかかりません。


☆土地・建物の評価☆

 さて、ここまで「遺産額○○万円」と気軽に使ってきましたが、土地や建物はどうやって金額に置き換えるのでしょうか。

[土 地]
 土地の評価方法には「路線価方式」と「倍率方式」の2つがあります。
 田舎では、「倍率方式」を使っています。
 市街地では「路線価方式」を使っています。
 みなべ町や田辺市では、「路線価方式」(主に市街地)と、「倍率方式」(主に農村地域)が混在しています。どちらに該当するか、税務署で教えてくれます。

 「路線価方式」では、道路に面する標準的な土地の1平方メートル当たりの価格(税務署の「路線価図」に掲載)に面積を掛けて評価額を計算します。

 「倍率方式」では、その土地の固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて計算します。
 宅地、田、畑、山林などによって、また場所によって倍率は異なります。倍率は税務署の「評価倍率表」でわかります。

小規模宅地の場合

 亡くなった人などが事業や住まいなどに使っていた土地のうち200平方メートルまでの部分については、次の割合が減額されます。
 (一定の事業用・国の事業用の土地の場合は400平方メートルまで、一定の居住用の土地の場合には240平方メートルまでが減額されます。)

  • 居住用・事業用・国の事業用で一定の要件を満たすもの……80%
  • 上記以外……50%

[建 物]
 固定資産税評価額が、そのまま評価額です。


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