☆ひとりごとのページ☆

 〜ここは制作者の趣味のページです〜鉄道ネタですみません

終電後、紀伊田辺→御坊 1本増発

2008年3月までの金曜夜、通常の終電(紀伊田辺21:51発、和歌山方面・日根野行き)の後に、紀伊田辺発御坊行き臨時普通列車「ナイト・イレブン号」が走りました。

「終電が早すぎて、ゆっくりお酒を飲んでもらえない」という田辺駅周辺の飲食店の声に応え、2007年の忘年会シーズンに試験的に増発しました。

しかし、1シーズンだけの運転に終わりました。

運転時刻 紀伊田辺23:00、芳養23:05、南部23:08、岩代23:14、切目23:20、印南23:24、稲原23:29、和佐23:36、道成寺23:41、御坊23:45
なお、御坊から先、和歌山方面への接続列車はありません。


意地悪ダイヤ 一部は改善

 2006年10月21日の改定で、同年3月から始まった「意地悪ダイヤ」の一部が解消されました。
紀勢線普通
阪和線快速
待ち時間
2006.10.21以降(休日)紀伊田辺7:16発 和歌山9:06着和歌山9:09発 天王寺10:11着3分
2006.10.20まで(休日) 
紀伊田辺7:16発 和歌山9:13着
意地悪和歌山9:09発 天王寺10:11着
和歌山9:36発 天王寺10:41着
23分

 
関連時刻表
 
紀勢線普通
阪和線快速
待ち時間
2006.3.17まで(休日)紀伊田辺7:18発 和歌山9:08着和歌山9:11発 天王寺10:10着3分↓
2006.3.18以降(休日) 
紀伊田辺7:16発 和歌山9:13着
意地悪和歌山9:09発 天王寺10:11着
和歌山9:36発 天王寺10:41着
23分
2006.3.17まで(平日)紀伊田辺7:18発 和歌山9:08着和歌山9:12発 天王寺10:12着4分↓
2006.3.18以降(平日) 
紀伊田辺7:16発 和歌山9:13着
意地悪和歌山9:09発 天王寺10:11着
和歌山9:25発 天王寺10:27着
12分
2006.3.17まで(毎日)御坊12:00発  和歌山13:10着和歌山13:13発 天王寺14:08着3分↓
2006.3.18以降(毎日) 
御坊12:07発  和歌山13:11着
意地悪和歌山13:08発 天王寺14:08着
和歌山13:33発(休日は34発) 天王寺14:41着
22分
2006.3.17まで(毎日)御坊12:30発  和歌山13:32着和歌山13:39発 天王寺14:41着7分↓
2006.3.18以降(毎日) 
御坊12:33発  和歌山13:36着
意地悪和歌山13:33発(休日は34発) 天王寺14:41着
和歌山13:54発 天王寺14:58着
18分
2006.3.17まで(毎日)御坊13:00発  和歌山14:08着和歌山14:13発 天王寺15:08着5分↓
2006.3.18以降(毎日) 
御坊13:01発  和歌山14:10着
意地悪和歌山14:08発 天王寺15:08着
和歌山14:37発 天王寺15:41着
27分

2006年3月18日、いわゆる「ゆとりダイヤ」が実施されましたが、紀勢本線と阪和線の接続が悪くなる改悪でした。

その後5月21日の再度の改定(南田辺〜杉本町の下り線の高架切替)時に修正されることを期待したのですが、ダメでした。

2006年4月1日掲載
紀伊民報への投稿(原文)

ゆとりダイヤは意地悪ダイヤ

(田辺市 佐々木香徳 35歳 行政書士)

 JRは3月18日、ダイヤを改定した。マスコミは「昨年の脱線事故を反省した『ゆとりダイヤ』」と好意的だが、紀勢・阪和線では接続が悪い「意地悪ダイヤ」とも言える。

 第1。改定前で田辺午前7時18分発の普通は、終点和歌山に9時8分に着き、9時12分(土休日は11分)発の阪和線快速に接続したが、これが接続しなくなった。
 改定後は和歌山到着が9時13分。阪和線快速は9時9分に出てしまうので、次は平日25分発、土休日36分発まで待たされる。

 この"4分の意地悪"の結果、天王寺到着は31分も遅くなった(土休日の場合)。

 さらに、その土休日9時36分発快速はわずか3両編成だ。9時33分には次の湯浅始発列車も着き、合わせて8両からの乗り換え客が3両の列車に集中するようになった。

 第2。同じく和歌山駅での紀勢線普通から阪和線快速への接続で、紀勢線到着の2〜3分前に阪和線が出てしまう意地悪ダイヤが午後1時台、2時台にも出現した。

 第3。田辺から和歌山方面に向かう場合、御坊駅で待ち時間が長くなった。
 近年、田辺〜御坊間のワンマン化に伴い御坊でも乗り換えさせられるが、その待ち時間が今回さらに延び、最長で19分だ。

 このように、田辺から天王寺方面へは問題があるが、逆方向の接続は配慮されている。両方向とも接続のよいダイヤを願う。

 なお、午前6時26分田辺発和歌山ゆきは、土休日は6分早い20分発になるので要注意だ。曜日により時刻が異なるのは田辺〜御坊間では今回が初。広報が不十分に思う。

 最後に、列車の案内について。特に和歌山駅で「終点で田辺ゆきに接続する普通御坊ゆき」と「接続しない普通御坊ゆき」をはっきり区別してほしい。
 京都在住の弟は御坊で1時間待たされて以来、高速バスに切り替えた。

JR西日本の本社の社長は、右のように発言しました。

これに比べて、和歌山支社の頑迷さは異常に写ります。

JR西日本ホームページより
2006年5月24日 5月定例社長会見

○ダイヤ改正後の見直しについて
 3月18日のダイヤ改正につきましては、お客様からはダイヤが安定し遅れなくなったと、概ね好評をいただいております。
その後のお客様や乗務員のいろいろな声を聞きますと、まだまだ手直しをすべき点は多く、私自身、かねてから6月頃までには手直ししたいと申し上げておりました。

 これまで行った手直しは、まず一部で恒常的に発生していた遅れを解消するため、例えば、大和路線の奈良行き区間快速の停車時分を拡大するなど、地方も含め36本の列車に最大3分の時刻変更を行いました。
 また、例えば三原駅での普通列車と新幹線との接続を改めるなど、あわせて100本の列車の時刻を最大15分早めるなどの接続改善を行いました。
 その他、播但線の香呂駅では、大学に行きやすいように列車の到着ホームを出口に近いホームとするなど、24本の列車についても見直しを行いました。
 このように、ダイヤ改正後、合わせて160本の列車について、時刻変更、着発線の変更を行うこととしました。

福知山線脱線事故とマスコミ報道、運輸行政に思う

 福知山線脱線事故で、マスコミが、JR西日本の利益優先、安全軽視の体質をたたいている。おおいに結構なことだ。

 ただ、2つほど注文がある。1つは、なぜ事故が起きる前にそれを言わなかったのか。もう1つは、その体質を側面から育ててきたのはマスコミ自身ではないのか、その反省はないのか、という点である。

 運輸行政も同罪である。“規制緩和”や“完全民営化”を進めてきた責任をどうとるのか。運輸大臣がしゃしゃり出て「ATS−Pを整備するまで運行再開を認めない」などとパフォーマンスをやっているが、まず反省すべきは自分自身である。

 垣内社長が国会に呼ばれて、「『稼ぐ』が第一」を撤回しなかったという。
 そう考えると、紀勢本線南部の普通列車の座席改善がされない理由も見えてくる。普通列車の座席を悪くしておけば、それを嫌って特急に乗る人も出てくるだろうから。
 脱線事故もロングシート問題も、根はひとつである。(2005.5月記)

和歌山県はJRに完全屈服
 2005年3月24日、和歌山県庁に直接申し入れをしました。

その結果、5日後に返答がきました。
 返事はきたものの、JRに完全屈服した内容で、まったくのゼロ回答でした。

 ちなみに、担当部局の本棚には、「ここが変わった/最新鉄道利用術」(東京堂出版 谷川一巳著) が置いてあり、私の指摘したページに蛍光ペンで印がしてありました。

  つまり、県の担当部局としては、利用者の不満を知りつつ、あえて何もしないということが明らかになりました。

佐々木 香徳 様

 佐々木様から依頼のありました、普通列車のシートの改善について、県として の立場からお答えします。

 普通列車のシートの改善については、トイレ設置にかかるJRとの協議の中で 検討をお願いしたこともございましたが、車両の床を取り外し、新たにシートを 固定しなければならず、多額の経費を要するため、県・沿線市町村による負担は 困難であります。
 また、JR和歌山支社としても財政状況が厳しく、シート改善 については困難な状況であるとのことであります。

 以上、県からの回答とさせていただきます。よろしくお願いします。

               和歌山県企画部計画局総合交通政策課

怒 粗悪座席はそのまま
2004年10月20日掲載
紀伊民報記事より
JR紀勢本線の紀伊田辺〜新宮間(約105キロ)の普通列車に10月25日からトイレがついた車両1編成が走る。
来年3月までに5編成が置き換えられ、全列車にトイレがつくことになる。

 再三にわたる私たちの要求を無視して、トイレをつけただけの粗悪車両=105系全ロングシート車が走り始めてしまいました。
 県下のいくつかの市町議会で決議された内容も、「御坊〜田辺間で走っているのと同じ車両(注:113系セミクロスシート)に置き換えよ」というものでしたが、これをも無視しています。
 JR西日本と、県民を裏切りJRに屈服した和歌山県当局、それを追及できない政治家連中に対し、満身の怒りを表明します。特に和歌山県は、この点を指摘しても返事さえよこしません。どこが「改革派知事」なのでしょうか?(追加:この当時の知事は、汚職で逮捕され、全国に和歌山県の恥をさらしました)

   前向き座席への再改造および追加投入される列車にクロスシートの設置を強く求めます。

2004年11月20日掲載
紀伊民報投書欄

別の方も、座席の改良要求を無視したことに、怒りの声をあげています。

問題棚上げトイレ付き列車

 10月20日付の本紙記事にあった紀勢線田辺−新宮間のトイレ付き列車運行開始につ いて問題提起したい。

 確かに好きな時にトイレが使えるようになったのは大きな前進と評価できるが、ト イレなし問題の陰に潜む、既存車と同じ短時間の乗車にしか向かないロングシートの ままである問題は棚上げされたままだ。

 今度の車両は外観は御坊−田辺間を走っているバリアフリー・トイレ付き車両と色 も窓配置もそっくりだ。しかし、御坊−田辺間用の車には中・長距離の移動でも楽な クロスシートが設けられているのに対し、田辺−新宮間に導入された車両にはそれが 一切ない。

 片道40分強の乗車時間になる田辺−新宮間では整備されていて、片道乗車時間が 1時間を超える田辺−新宮間で未整備なままなのは疑問だ。

 熊野古道が世界遺産に登録されて観光客の来訪も見込める中、このままでは追い風 ムードに水を差すことになる。他所の観光地でこんなミスマッチな座席の列車しか走 らない場所はほとんどない。

 せっかく美しい車窓風景を楽しもうと思っても窓を背に座らなければならず、発車 ・停車時に身体に掛かる力を支える場所がないため倍以上に疲れ、目的地に着く前に しんどい思いを強いられる。

 また、県と沿線自治体折半で2000万円負担した汚物処理費についても、今回投入さ れたトイレ付き車両が所属する車両基地には、既に和歌山線と紀勢線和歌山−御坊間 で使われるトイレ付き車両が配置され、汚物処理も行われているため、新たに処理費 用を投資する必要はない。

 それでも2000万円もの血税を県民に負担させた以上、JRはそれを短・中・長距離 利用者問わず快適に利用できるよう、クロスシート座席設置費用に充てないと素人眼 にも着服同然ではないか。

 1998年の天王寺−田辺間でのトイレなし列車問題解消時にロングシートのことが前 面に話題に出なかったのは、同時にクロスシートが復活したため。この問題、まだト イレ設置だけでは解決していないのだ。

しかし、紀伊民報も、投書欄には繰り返し採用するものの(これはこれで有難いのですが)、自社で取材してキャンペーンしないのは、なぜでしょうか?  県当局その他に遠慮があるのでしょうか? 一貫しないものを感じます。


 ここに引用したのは、2004年8月28日の、JR西日本の列車運行状況です。この普通列車にはトイレがありません。
 「紀伊民報」8月31日付によると、乗客17人が2時間、この列車内に閉じこめられたということです。ちなみに、見老津〜周参見間は、和歌山県内でいちばん駅間距離の長いところです。

 このような非常事態では、トイレのない列車は最低、人権侵害以外の何物でもありません。

和歌山県当局によると、普通列車の乗客は救援した特急列車に乗り移って用を足したということです。 (いったん線路上に降りたのかどうか不明です)
きのくに線 列車の遅れ  8/28 23:22 現在

影響線区 : きのくに線 阪和線
午後7時05分頃、見老津〜周参見間で普通列車が猪と接触し停車しました。このため、白浜〜串本間で列車の運転を見合わせていましたが、午後10時58分に運転を再開しました。このため、普通列車、特急「オーシャンアロー」、「くろしお」に大幅な遅れが出ています。

JR紀勢本線 普通列車の改善を

2004年7月24日掲載
紀伊民報投書欄

我々の税金で岡山県が喜ぶ

↑私がつけた見出しはこれでしたが、
編集部で↓に変えられてしまいました。
「紀勢線の恥を世界にさらす」

田辺市 佐々木香徳 (行政書士・33歳)

 「電車にトイレ、喜ぶのは早い」と2月に本欄で警告したが、的中した。「鉄道ジャーナル」8月号88頁にこんな記事が載ったからだ。
 「岡山では瀬戸大橋線に新車(仮にA級とする)を投入し、従来の車両(B級とする)が余った。これを改造し岡山近郊で使う。玉突きでローカル電車(C・D級とする)が余るので、D級を和歌山県に回す計画だ。」(正しくは、A級は223系、B級は213系、C級は115系、D級は105系と呼ぶ。)

 さて和歌山県と沿線市町村は、田辺・新宮間のトイレ無し状態を解消するためとして、本来JRが出すべき2000万円を肩代わりする。しかし、岡山ではそんな話は聞かぬ。
 つまり、岡山ではC・D級からB級へタダでサービス向上し、和歌山では一部地元負担でそのD級車を"輸入"する。

結局、我々の税金で岡山県民を喜ばせた。これほどの屈辱があろうか?

(↑この一番の核心部分が、編集サイドで削られてしまいました。涙)

 県と市町村は「金を出させた上にD級をよこすとは何事か。B級かC級をよこせ」と即刻JRに迫るべきだ。
 列車本数にも不満がある。田辺以南は一昨年に減便されたが、増便するには岡山からの車両だけでは不足する。トイレ設置予算を5編成分しか計上しなかったことは、行政が「減便を追認し増便を求める気はない」と宣言したも同然ではないか。
 これらの点を指摘しても行政は鼻であしらうだけ。どうせ今度も同じだろう。田辺以南の惨状は既に日本中の恥さらしだ。世界遺産登録で外国のお客が来れば、今度は世界に新たな恥をさらすことだろう。

 2004年1月29日

紀伊民報が報道

(要旨)
 紀勢本線活性化促進協議会、和歌山県、JR西日本は、2004年度中に、紀伊田辺〜新宮の全普通列車にトイレを設置する改造の方針を決めた。
1月30日

田辺市役所企画広報課に要望書を提出

紀勢本線活性化促進協議会 御中

2004年1月30日付紀伊民報で報道された件について要望

2004年1月30日 田辺市稲成町1074    行政書士 佐々木香徳

 2004年1月30日付紀伊民報は、「田辺〜新宮の全普通列車に04年度中にトイレ設置」と報道しました。

 ところが、この記事では、座席(ロングシート)の改善については、何も触れていません。窓に背を向けて景色を楽しめず、座れる人数も少ないロングシートの改善は、忘れ去られたのでしょうか?

 長年のトイレの要望がようやく実りそうなのですから、座席改善の方も忘れずに、JRと協議して下さいますよう、お願いします。

 1月6日付の県からのメールが非常に心配な内容でしたので、危機感を覚えています。

(以下、県とのメールのやりとりを転載)

2月5日
紀伊民報に投書文を送る

2月7日付に掲載

(ごく一部修正されましたが、ここでは、原文を載せます)

また、同じ日に、別の方が、「問題はトイレだけでない」と私と同趣旨の投書をしています。(紙面では実名)

さらに21日付の投書欄にも、すさみ町の男性が、「105系のボロさは和歌山県の恥」と指弾する意見が掲載されました。

電車にトイレ 喜ぶのは早い

田辺市 佐々木香徳 (行政書士・33歳)

 1月30日付紀伊民報「普通列車にトイレ設置」について。はっきり言って、喜ぶのは早い。トイレと並ぶ大問題=粗悪な座席の改良に言及してないからだ。

 今の田辺〜新宮の普通電車の座席は、窓に背を向けるロングシート(横向き席)のみ。トイレと同時に、前向き座席への改良をしないままでは、観光客の失望を買うのは必至だ。

 ▼不自然に体をねじ曲げないと車窓を楽しめない
 ▼他の客の視線に常時さらされ、落ち着かない
 ▼体重を預ける場がなく加減速のたびに不快な力がかかる…この席は肉体的にも精神的にも疲れ、快適な旅とは対極にある。

 紀勢線のような観光路線におけるロングシートは、LONG(長い)ではなくWRONG(悪い、誤った)座席と訳すのが正しい。

 私は何も無理難題を求めているのではない。4人ボックス席でトイレ付きだった1999年秋までの状態に戻せと言っているだけだ。

 蒸気機関車、非冷房、垂れ流し便所の時代でさえ、横向き席は無かったはずだ。今の座席は紀勢線開通以来、史上最悪と言える。

 熊野の世界遺産も結構だが、こんな「負の遺産」こそ解決してほしい。

 昨年、「鈍行で車窓を見ながら列車旅を味わおうと思うのは大間違い」と酷評した本(「ここが変わった/最新鉄道利用術」)が発売された。私はこの事実を示し、木村知事に要望したが、座席改善については無回答。

 お決まりの「前向きに検討します」とさえ言わず、県民・旅行客の要望に横向きな態度だ。その鈍感さにあきれ果てた。

 県がそのような態度である以上、「紀勢本線活性化促進協議会」を構成する各市町村には、ぜひ骨のある対応をお願いしたい。

 能登半島を走る鉄道で半島中部から先端までの廃止が報道された。このままでは紀伊半島も危ない。

 「トイレが実現に向かい本当にうれしい」と単に喜んでいる場合ではない。

問題はトイレだけでない

 1月30日付の本紙に掲載の「紀勢本線紀伊田辺−新宮間普通列車全列車にトイレ設置」の記事を拝読させていただきました。利用者悲願のトイレ設置がやっとかない良かったと思います。

 ところで記事に「紀南地域は採算性などの面で設備改善が遅れていた」とありますが、1998年3月のダイヤ改正以前には、紀伊田辺−新宮間を走る列車のすべてにトイレが設けられていました。2002年3月に、引退で紙面をにぎわせたみかん色の電車(165系)のことです。

 改善が遅れていたのではなく、もともと設備が整っていたところをJR側の一方的な都合ではがされたというのが実態です。 あと、今の電車ではトイレがないだけでなく、長時間の乗車に適さない座席(窓を背にして座るタイプで、腰までの高さしかないロングシート)だけとなっている点も問題です。

 以前のみかん色の電車には、長時間の乗車でも疲れないタイプの座席(進行方向に座り、車窓が見えるタイプのいすで、首か頭の高さまであるクロスシート)が付いていました。

 現在、和歌山−紀伊田辺間で走る電車にはクロスシートもトイレも完備されています。

 今の座席配置のままでは、長時間の利用者への腰の負担がかなり厳しいものになります。障害者や高齢者に優しい電車であるためには、単なるトイレ設置だけで終わらず、座席の改善(クロスシートの復活)に関しても紀勢本線活性化促進協議会の場ではっきりと明言していただき、採用していただくことを願ってやみません。

 今後はこの問題について記事を書く場合、「トイレなし」ではなく「トイレとクロスシートなし」である旨、きちんと明記されるようにご期待申し上げます。

毎日新聞が2月8日付で報道

JR紀勢線 世界遺産行き快適に 全車にトイレ設置へ

(きちんと、「以前はトイレがあったのに…」と報道している点は評価できます)

 JR西日本は紀勢線和歌山〜新宮の全列車をトイレつきにすることを決めた。…来年3月までに整備する。
 トイレがなかったのは、…紀伊田辺〜新宮(105.2キロ)の普通列車。98年からトイレのない車両が導入され、一昨年までになくなった。

 トイレに行くために途中下車すると、時間帯によっては次の列車まで3時間以上待つことになり、利用者から不満が強かった。…費用は約4500万円。

「紀伊民報」投書欄 2004年2月21日付 

続いて、すさみ町の70代の男性から次の投書がありました。(紙面では実名)

この方と電話で話しましたが、田辺市内の病院に月に2回ほど通院するのに、紀勢本線を利用しているということでした。

紀勢線は和歌山の恥

 7日付でトイレ無しの電車についての投書を見ましたが、人権侵害はこれだけでは無い。冬はロングシートの電熱で尻が焼けるほど焙(あぶ)られ、夏は天井のクーラーから水が落ちてくる。このような電車の実情が何年もたってやっと県知事の耳に届いたのか、知事がJRに改善を申し入れた。

 しかし、改修に要する費用を県・地方自治体が負担するという。長年住民に人権侵害を強いて平然としてきたJRがなぜ責任を持たないのか。かねてJR幹部は赤字線である以上仕方ないと豪語してきた。

 紀勢線はローカル線ではない、全国でも屈指の観光路線である。昨今のグルメの旅とかのテレビ番組を見るとき、全国のどこに紀勢線のような老朽のボロ電車が走っているだろうか、まさに和歌山県の恥である。

 本年は「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録に向けて、県あげての観光振興に取り組むという。今こそ、この線区に112系(ママ−113系の間違いか)以上の新型電車を投入すべき時期に来ている。昨年(ママ−正しくは一昨年)廃車にした165系をなぜ転用しなかったのか不思議でならない。

 また昨年話題になったB特急料金の田辺−新宮間の一律化(注・2003年初夏ごろ、紀伊田辺−新宮間の自由席特急料金を早ければ同年秋から500円均一に値下げする方針、と毎日新聞が報道したものの、棚上げ状態)はどうなったのか。ガラガラの空席で走るくろしお号を見る時、早急に実施すべきだと特に感じる。

 JRは幹線で儲けることだけ考えていてはいけない。公共性ということを忘れていないか。現在の客を減らす運動をやめ、一人でも客を増やす運動に転換するよう努力してもらいたい。(注・この方は、現在のJRの営業政策を「客を減らす運動」と表現している)

 県庁の関係部署も、もっと地方の実情を把握するよう願いたい。

 紀伊民報にお願いしたい。7、8年も前から(注・紀伊田辺以北に103系が導入されたのが1994〜99年、紀伊田辺以南に105系が導入されたのが1998年。いずれも反対運動が起こった)この問題に苦情・要望が寄せられている。

 昨年のJRバス廃止のときのような探訪記事(注・正しくは一昨年三月、JRバス熊野線栗栖川−本宮間が廃止され、龍神バスが引き継いだ。この時、紀伊民報記者が実際にバスに乗り込んでリポートした)のごとく、この電車に実地に試乗して、いかに交通弱者が苦渋を強いられているかを知ってほしい。編集子も記者諸氏もおそらく実態をご存じないことと思う。

 昨年(注・正しくは一昨年)赤字を理由に減便され、田辺発新宮行きは13時から16時まで3時間もの間無い状態だ。ぜひこの実情を報道してほしい。

毎日新聞和歌山版 2月22日付「紀州ジグザグ」

紀勢線列車にトイレ設置へ 地元の熱意通じる

(せっかくの記事なのに、依然としてトイレ問題に終始し、ロングシート問題には一言も触れていないのが唯一残念でなりません)

 JR西日本が、紀勢線の紀伊田辺ー新宮間(105・2キロ)で、全普通列車へのトイレ設置を決め、地元では歓迎の声が広がっている。トイレのない不便さに、乗客の不満は強く、沿線自治体はたびたび設置を要望したが、同社は赤字路線を理由に難色を示していた。しかし、高野・熊野の世界遺産登録を前に、同社は「乗客サービスを高める必要がある」と設置を決断。「地域の足」の利便性を求める地元の熱意が通じた格好だ。 【近藤修史】

 「列車にトイレがあるのは当然」。県内の38市町村でつくる紀勢本線活性化促進協議会(事務局・新宮市)は3年前から毎年、同社にトイレ設置を要望してきた。同区間は、過疎化で列車本数が減ったローカル路線。高齢者を中心に乗客からは「3時間待たないと、次の列車が来ないこともある。トイレのために途中下車できない」と不満が強かった。

…(中略)… 県はダイヤ改正のたびに、改善を強く要求。県議会や市民団体なども設置を求める要望書を提出してきた。昨年3月には、田辺市など沿線8市町議会が要望書や意見書をそれぞれ提出するなど地元の動きは活発化した。

…(中略)…

 同社と県、沿線市町村の3者は4月にもトイレ設置の協定書を結ぶ。

…(中略)…

 費用は900万円で総額計4500万円。同社が2500万円を負担し、残り2000万円は県と、沿線を中心とした16市町村で折半する。

 岸田俊規・県総合交通政策課長は「地元の熱意のたまもの。安心して利用できる鉄道になる」。山岡修・同社和歌山支社長は「地元の方々と徹底的に話し合い、知恵を出し合った成果」と話している。

2003年12月19日ごろ
佐々木から県へメールで要望
知事と親しメール係 御中

続・紀伊田辺〜新宮の普通列車について

前略

 以前もここで要望しましたが、新しい情報を得ましたので、改めて要望させていただきます。
 JR西日本は、紀伊田辺〜新宮の普通列車に使用している車両を、来年秋ごろ交代させるということです。代替となる車両は、岡山県で使用中の105系電車にほぼ固まった、とのことです。
 なぜ岡山の車両かというと、岡山(伯備線、赤穂線)でも105系は嫌われていて115系に置き換えるから、紀勢本線なら増結する必要がないから、が理由だそうです。紀勢本線の乗客のことを何も考慮していない理由です。

 ご存じのように、105系は、全てロングシートでトイレもない車両です。紀勢本線への転属にあたり、トイレだけは、それも沿線自治体に負担させて、設置することを決めたようですが、もう1つの問題である、ロングシート問題については、JR当局は何ら言及していないとの噂です。このままでは、座席の改善はされない可能性が非常に高いです。

 念のため、ロングシートがなぜ観光線区に向かないかを申し上げますと、まず、景色が見づらいこと、次に、加減速時の慣性力を背もたれでは支えられないこと、が挙げられます。3番目に、常に他の乗客の視線にさらされ、落ち着かず、飲食などしにくいことがあります。また、座席数も少なく、座れない可能性が高いのも大きな欠点です。非常に居住性が劣った列車であります。

 今までも県は、「観光地にふさわしい客車の導入をはたらきかけていく」と答弁してきたはずです。これでは、およそ満足のいく車両とはなりません。

 和歌山県当局は、このことをご存じなのでしょうか?

 もし、今すぐ、つまりJRが最終決定をする前に手を打たなければ、県当局は最終決定だけを押し付けられる結果となりかねません。

 和歌山県民は、金だけ負担させられて、またもや劣悪な座席を我慢しなければなりません。他府県あるいは外国からの観光客の評判を落とすことでもあります。

 改造費用をわざわざ負担してまで、嫌われてお払い箱になった車両をもらい受けるなど、愚の骨頂、いや屈辱以外の何ものでもありません。このような車両では、たとえトイレがついても乗客は増えません。税金を有効に使ったとは言えません。

 そもそも、JR西日本は、もともとトイレつきでクロスシートを備えた車両をもっています。例えば、この9月まで瀬戸大橋線の快速に使われていた213系電車です。これを紀勢本線に導入すれば、トイレや座席を改造する必要はありません。つまり、そんな費用を負担する必要もありません。

 電車にこだわらず、ディーゼルカーでもいいではないですか。

 105系を断ること、最低でも御坊〜紀伊田辺で運行している113系と同等の車両にするよう、JRに対して断固要求するなど、直ちに手段を講じられるよう、切に要望します。

南部川村東本庄513−4
佐々木香徳行政書士事務所

2004年1月6日

県から返事が届く

トイレ問題に終始し、肝心の座席の改良については、ひとことの言及もありません。

佐 々 木 香 徳 様

 先日は、メールをいただき、ありがとうございました。

早速ですが、お寄せいただきました「紀伊田辺〜新宮の普通列車」についてのご提言に、お答えします。

 本県におきましては以前よりJR西日本に対し、積極的にトイレ付き車両の運行について要望を重ねてまいりました。また、現在、県・沿線市町を中心に西牟婁郡・東牟婁郡全市町村と、トイレ付き車両の導入実現に向け協議を進めており、今後、JRと具体的な協議を行う予定です。

 なお、県・関係市町からの要望に対するJRからの具体的な回答は得ておりませんが、お寄せいただきましたご意見は、今後のJRとの協議の参考とさせていただきたいと思います。

 今後も貴重なご提言をよろしくお願いします。

                 和歌山県知事 木 村 良 樹

2004年1月7日

そこで、次のメールで批判しておきました。
それに対する回答はありません。(2月5日現在)

私が申し上げているのは、「トイレをつけるだけでは不合格。座席の改良と両方そろって初めて及第点」ということです。

本回答では、座席についての言及がありません。私の言っている意味が本当にわかっておられるのか、いささか不安です。

2003年11月

ニュースより

 木村知事は11月5日、紀勢線紀伊田辺〜新宮の普通電車の車両にトイレを設置するよう、JR西日本和歌山支社に要望する方針を表明したそうです。
 知事は「観光立県をめざす和歌山県の列車にトイレがないのは良くない。来年度末までには設置されるよう要望したい」と述べたということです。

 (遅すぎる、という気はしますが、ロングシートの問題も何とかしてほしいものだと思います。)

2003年7月16日

佐々木→和歌山県にメール

知事と親しメール係御中

初めまして。行政書士の佐々木と申します。こんな本が発売されていますので、お知らせかたがた、率直に申し上げます。

「ここが変わった 最新鉄道利用術」(東京堂出版 谷川一巳著)

JR紀勢線のロングシート問題が取り上げられています。「よくぞ告発してくれた」と拍手を送りたい気持ちです。

51頁で、「…呉線、紀勢本線といった、沿線の景色が楽しめる路線にロングシートの車両が多く使われているのは残念なことだ。…混雑度が激しいはずの大阪近辺が転換クロスシートの車両が主流で、紀勢本線新宮地区など景観のいい路線でロングシートの車両が使われている。…競合する路線があるかどうかで車内設備が決まっている気がする。『競争さえなければ』という体質から脱却して、皆が乗りたくなるような列車づくりに力を入れてほしいものだ・」

131頁では、「ロングシート車両は…旅心をくすぐられる車両ではない。子供連れで旅行、景色のいい路線でトイレもなくロングシートの車両では、列車旅も台なしだ。ガッカリしてしまうだろう。第一、ロングシート車両ではお弁当を広げるなんていう気分にもなれない。」

とスバリ指摘しています。

そして同じページに、(全国の乗りたくない列車No1.だと言わんばかりに)白浜駅停車中の105系2両編成の写真を大きく掲載しています。写真説明が極めつけです。

「紀勢本線南部は太平洋沿いを走るが、鈍行で車窓を見ながら列車旅を味わおうと思うのは大間違い。紀伊田辺〜新宮間約3時間はトイレなしロングシート車両のみだ。」

こんな本が全国で売られているわけです。
私は最初、ブラクリ丁の宮井平安堂で見つけたのですが、その後南部町立図書館にも入りました。

この問題は前知事の時代から、県議会で何度も問題になりましたが、結局、何の改善もなされておりません。
県のJRに対する姿勢が甘すぎるのではないでしょうか。はっきり言えば無策であり、怠慢です。
全国に対して、いい恥さらしではありませんか。
観光客の乗客がいっそう減るのは間違いありません。

最近、木村知事は白浜の観光業界に対して、厳しい意見をおっしゃったと、紀伊民報などに載っていました。
しかし、白浜駅を通る普通電車は、朝の和歌山行き1本をのぞき、すべてがこの粗悪車両です。
こんな車両に有効な手を打たないまま、業界を批判する資格が、県にあるのでしょうか?
ご回答を楽しみにしております。

2003年8月25日ごろ

和歌山県→佐々木に手紙

(JRの勝手な言い分をオウム返しにしているだけ。3年前から前進していない)

佐々木香徳様

先日は、メールをいただきありがとうございました。お寄せいただきました「JR紀勢本線のロングシート」についてのご意見に、お答えします。

JRによりますとマイカーの普及等により、全体として鉄道の利用者は年々減少の傾向にありますが、紀勢本線、特に紀伊田辺〜新宮間は特にその傾向が著しく歯止めがかからない状態にあります。

 このため、JRでは減便やワンマン化などの経営改善策が進められ、その一環として「トイレなしロングシート」を導入したとのことです。

 県でも「トイレなし(ロングシート)列車」につきましては、利便性の問題から解決しなければならないことと考えており、トイレ付車両への転換をJRに要望してきました。

 しかしながら、JRではJR単独で導入する意思はないとのことであり、現在トイレ設置費用の負担を含め、関係地方自治体と対応についての協議を進めているところです。

和歌山県知事 木村良樹


近畿運輸局に申し立て

 2003年4月10日、私は近畿運輸局鉄道部監理課に出向き、以下の2点について、行政指導を申し立てました。業務係長さんが昼休み時間にもかかわらず、丁寧に話を聞いて下さいました。

 (局に着いたのが正午だったので、「こういう申し立てをしたいので、ここの窓口でいいですか。昼1時に出直します」と言ったところ、「今うかがいますよ」ということなので、お言葉に甘えました。)

 その後、7月22日に係長さんからご報告をいただきました。
 「JRの回答は『運転士どうしが連絡票を受け渡しすることで連絡ミスのないようにします』とのことです」という話でした。

 (JRのこの回答は支離滅裂です。後続列車の運転士に、いったいどうやって連絡票を手渡せるのでしょうか。「終点で折り返した後、すれ違う時に渡す」と言いたいのでしょうが、御坊〜紀伊田辺間は複線ですから走行中にすれ違うはず。)

JR西日本に対する行政指導申立書

近畿運輸局鉄道部 殿

    2003年4月10日
      行政書士 佐々木香徳

 西日本旅客鉄道会社 紀勢本線の御坊〜新宮間の普通列車はワンマン化されており、かつ、ほとんどが無人駅です。このため、学生割引や途中下車、回数券の利用が事実上できない状態になっています。

 これは同社旅客営業規則19条、28条、156条などに違反し、乗客の正当な権利行使を侵害する事態と考えますので、「JR西日本は旅客営業規則を遵守せよ」との行政指導を求めます。

JR西日本に対する行政指導申立書

近畿運輸局鉄道部 殿

    2003年4月10日
      行政書士 佐々木香徳

 西日本旅客鉄道会社 紀勢本線、紀伊田辺〜新宮間の普通列車は、長距離で観光路線にもかかわらず、トイレなし・デッキなし・全ロングシートの車両(105系通勤型電車)が使われています。

 1999年まで使われていた165系急行型電車に比べ、快適性、居住性が著しく劣り、地元の利用客や観光客から大変な不評です。

 地元の新聞(紀伊民報)にも、不満の投書があいついでいます。また、和歌山県議会や沿線市町村議会でも、繰り返し問題となっています。

 窓に背を向けるロングシートでは、風光明媚な海岸線を走るにもかかわらず、景色を楽しむことができず、気軽に弁当を食べることもできません。観光地を走るのに、これほどふさわしくない車両はありません。

 事故や災害のために駅間で停車した場合、トイレのない車両に缶詰めになる事態も予想されます。現に、落雷のため、その寸前に至ったこともあります。(この時は該当列車が駅に停車中だったため、危うく難を逃れましたが、落雷=停電がほんの数分遅ければ、駅間で立ち往生するところでした)

 また、同区間は単線で、行き違いや特急追い越しのための長時間停車が多くありますが、デッキなし4扉車両のため、冷暖房が効かない状態です。

 しかし、同社に改善の気配は見られません。よって、監督官庁たる貴局の行政指導をお願いするものです。

 (要望項目)
1.トイレとクロスシートを備えた近郊型電車(113系など)以上の車両に取り替えること

2.路線の特性にそぐわない105系を住民の意思に反して使い続ける理由を、JRに明らかにさせること

3.費用をかけずに可能な緊急改善策(下記)を検討の上、JRに勧告すること

 当該105系電車は、制御電動車(クモハ105)+制御付随車(クハ105または104)の2両で運転されている。モーターなど走行装置はクモハに集約されており、クハを別形式に取り替えても、最低限の改造で走行は可能であろう。

 例えば、日根野電車区で余裕のあるクハ111を、当該クハ105または104と交換し、「クモハ105+クハ111」の2両で「チグハグ編成」を組むことを提案する。クハ111はトイレとクロスシートがついており、2両のうち1両だけではあるが、改善が実現できる。

添付書類
紀伊民報に掲載された投書のコピー


無札でも途中下車OK〜JR西日本が公式回答

 2002年10月25日にJR紀伊田辺駅の栗須副駅長さんから運賃問題で画期的な(?)回答を電話で得ました。JR西日本和歌山支社運輸課からの伝達事項ということでしたので、公式の回答といってよいでしょう。

 下の例のように、無人駅からワンマン列車に乗った場合、たとえ無札でも途中下車や学生割引を認める、という内容です。

 私は11月2日から紀勢本線御坊〜紀伊田辺間の多くがワンマン運転になるのを前に、詳しい設例(下記)をもとにJR紀伊田辺駅の「キク象ボックス」に投書して回答を求めていました。

 御坊〜新宮間は146キロあり、学割や途中下車の可能な100キロを軽く突破する点に注目し、「もしワンマン運転で学割や途中下車が事実上不可能になるならば、旅客営業規則に明白に違反する。同規則は運送約款として法的効力が認められているのだから、JR自身が契約違反すなわち違法営業をすることになる。そうなれば、法律家として黙ってはいられない。国土交通省に行政処分や行政指導を申し立てるつもりなので、悪しからず」と。

 私は、その回答は当然評価できることを伝えると共に、駅や車内のポスターで積極的に公表することを口頭で申し入れました。(10月26日)

 後日、その回答を文書で示すよう求めたのですが、JR側はこれを拒否しました。(10月29日)

※設例は次の通りです。

南部−(5.1km)−岩代−(20.8km)−和佐−(91.1km)−りんくうタウン

 仲良し高校生3人組がいました。南部に住むA子さん、岩代に住むB子さん、和佐に住むC子さんです。3人はある日、大阪の「りんくうタウン」に電車で買い物に行くことにしました。
 3人とも乗車駅が違うので、「南部発朝9時46分の電車(2352M)に乗るからね」と時間を決めておき、車内で合流することにしました。(注:2003年3月15日以降は9時03分発)

 A子は南部駅で、りんくうタウンまでの学生割引切符(1630円)を買って電車に乗り込みました。
 B子は岩代駅から乗りますが、無人駅なので車掌さんに学割切符を売ってもらうつもりで割引証を用意していました。ところが、車掌がいません。親切な乗客が「御坊から先の電車には車掌がいる」と教えてくれたので、B子はそこで買うことにしました。

 しばらくして、C子から携帯電話がかかってきました。「ごめんね、電車に乗り遅れそうなの。悪いけど和佐駅で降りて待っててくれない?」と。
 「仕方ないわね」と、2人は和佐で途中下車することにしました。

 電車が和佐駅に着くと、A子は運転士に「南部→りんくうタウン」の切符を見せ、ホームに降りました。
 ところが、B子は困りました。切符を持っていないのです。当然です。岩代駅には駅員さんも自動券売機もありません。車掌さんもいなくなりました。B子はやむをえず、岩代〜和佐の運賃400円を払って電車を降りてしまいました。

 遅刻したC子が駅に着き、3人は次の電車でりんくうタウンへ向かいました。

 御坊を出た後、B子とC子は切符を買うため、車掌を呼び止めました。車掌は「はい、和佐からりんくうタウンですね。お1人1770円になります」
 B子がお金を払おうとした時、しっかり者のA子が口をはさみました。「ちょっとB子、あんた学割はどうしたの?」
 「あ、そうだ。忘れてた。車掌さん、私、これ持ってたんです」と、B子は学割証を取り出し、車掌に渡しました。ところが答えは…

 「すみませんねぇ。学割は使えないんです。学割は100キロメートルを超える区間でないと適用になりません。和佐〜りんくうタウンは91.1キロなので、割引になりません

 「はあ、そうなんですか…」B子は釈然としません。それを横で聞いていたA子が怒り始めました。

 「ちょっと車掌さん、計算まちがってません? 私の切符を見て下さい。私は南部から乗って1630円なんですよ。B子はもともと岩代から乗ったのに、さっきの400円と合わせて2170円も取るんですか? そもそも私の方が乗車距離が長いのに、なんでB子の方が540円も高くなるんですか。それにですよ。もし私たちが1本前の8時台の電車(348M)に乗っていたとしたら、車掌さんがいるからB子も学割切符が買えて、かつ途中下車もできて1630円ですむはずでしょ。8時に乗ったら1630円で、9時に乗ったら2170円だなんて、どう考えても納得できません!」


JRワンマン化で"違法営業"?

(10月18日)

 JR西日本は2002年11月2日から、紀勢本線御坊〜紀伊田辺間の普通列車の大半をワンマン化しようとしています。
 しかし、運送契約約款に照らしてみると、"違法営業"となる事態が予想されます。そこで、私は地元の日刊新聞「紀伊民報」に投書をしてみました。
(同紙編集部で短くされましたが、ここでは原文を紹介します)

ワンマン車より怖い JRのワンマン体質

 田辺市 佐々木香徳 (行政書士・32歳)

 JR西日本は来月2日から御坊〜田辺間の普通電車の大半を4両編成から2両に減らしワンマン化するという(1日付)。記事中のJRの言い分には納得できない。

 2両の定員が268人なので通学時間帯(乗客260人)も100%を超えないという。だが、これは数字のマジックだ。
 今度の電車は従来の形式の改造車だ。中間車に運転席を取り付けトイレも新設した。車体には138人、130人と表記があるが、改造前の同型車両は定員各120人。運転席とトイレの分だけ客室は狭くなったのに、定員は逆に増加した。
 通勤電車の「定員」は座席数でなく立席数も含むので、こんな数字の操作が可能なのだ。座席数は2両で約130に過ぎない。半分は立てというのか。

 さて、列車のワンマン化より怖いのが同社和歌山支社の「ワンマン体質」だと言ったら言い過ぎか。
 2日夕、田辺駅に確認に行ったが告知ポスター1枚なかった。6月県議会で高田議員がこの計画を暴露すると、県当局には「まだ社内での検討段階であり公表できない」などと言い逃れしつつ、既に電車の改造や御坊駅の線路工事計画をしていたと聞く。
 肝心の一般乗客には1ヶ月前になっても知らせないとは…。

 こんなJRの態度を許している県や市町村、元運輸大臣の責任は大きい。もちろん、そんな政治家を選び続ける選挙民が最も悪いのだが。
 しかし、選挙権を与えられていない高校生がサービス低下の被害者となるのは全く不合理だ。

 最後に本欄を借りてJRに運賃問題で「公開質問状」を出す。これは法律専門職たる行政書士として質問する。

 御坊〜新宮間はほとんど無人駅かつワンマン運行となる。同区間は146.1キロあるから、運送約款上、乗客には学生割引や途中下車制度を利用する「権利」が認められる。
 しかし、駅員も車掌もいないため、客はこれらの特典から不当に排除される結果となる。これは契約違反であり違法である。民法はおろか、ローカル駅利用者に対する組織的な差別行為として憲法問題でもある。

 JRはこの法律問題をどうクリアするつもりなのか、本欄での回答を求める。なお回答なき場合は行政処分を申し立てざるを得ない。

 JR紀勢本線の紀伊田辺〜新宮間は既にワンマン化されており、今回の御坊〜紀伊田辺間と合わせ、146.1キロもの長い距離になります。しかもこの区間はほとんどが無人駅です。
 都会の方にはイメージしにくいかもしれませんが、これまでは無人駅から切符を持たずに乗車した客は、車掌に頼めば学割切符でも長距離切符でも買えました。
 しかし、今後は切符を売ってくれる人(駅員または車掌)がいなくなり、降車するまで無札となるため、無人駅からの乗客は途中下車する場合などに、割高な運賃を払わざるをえません。

旅客営業規則(運送約款)では

 JR西日本の旅客営業規則(つまり運送約款)は、およそ次のように定めています。
  • 15条……無人駅からの旅客の取り扱いは乗務員が行う
  • 19条……無人駅から乗った場合、乗車券は車内で発売する
  • 28条……100キロを超える場合で学生が学割証を見せた場合、割引乗車券を発売する
  • 156条……100キロを超える場合、旅客は着駅以外の駅に下車した後、再び旅行できる

 これらに照らしてみると、最後まで切符を発売せず、降車時に運転士に現金を払っておしまい、というワンマン運転の形態は、運送約款違反=つまり契約違反ではないでしょうか。約款は運送契約の内容であり、これを履行しないのは違法行為となります。

 監督官庁である国土交通省は、是正の行政指導をすべきです。