☆行政書士とは☆
行政書士とは、行政書士法(1951年制定)にもとづく国家資格で、書類作成を軸とする「実務法律家」です。
行政書士は、許認可申請などの書類、権利・義務または事実証明に関する書類を皆さんに代わって作成し、皆さんに代わって官公署などへ提出します。
2001年、広島の若手行政書士・田島隆氏が原作、青木雄二氏監修の漫画「カバチタレ!」がテレビドラマ(深津絵里、常盤貴子ら出演)になり、知名度が高まりました。
[カバチタレとは広島弁で「文句を言うヤツ」という意味。和歌山弁で言う「文句たれ」]
カネと権力を振りかざす強者に対し、法律を武器に、困っている依頼者を助ける行政書士の姿に共感が広がりました。
同番組プロデューサーは「泣き寝入りせず強く生きていこう。その中でも優しさを忘れず、みんなで幸せになろうという話です」と語っていました。
さて現代社会では、底知れぬ不況、超々低金利、就職難、サラ金・ヤミ金、悪徳商法や怪しげな宗教、政・官・業癒着による不正や無責任、政府による一方的押しつけ(地方自治や民主主義の圧殺)、再び戦争への動き、軍国主義賛美の風潮など、病理現象や将来不安は深刻化する一方です。 法律的センスがないと、平穏な暮らしや人権、財産まで奪われかねません。
行政書士の業務内容は、庶民の日常生活から大企業の活動まで非常に幅広く、書類の数にして10,000種類以上と言われています。「行政書士なんて知らないよ」という方でも、きっと「ああ、あの書類も?」と思い当たるものがあることでしょう。
「人生、たいがいのことは行政書士でかたがつく」(鹿児島県行政書士会ホームページ)というくらいです。
司法書士や税理士などは専門的法律職(スペシャリスト)ですが、行政書士は総合法律職(ゼネラリスト)です。
ゼネラリストという意味では、弁護士と行政書士は共通性をもっています。違いは、「事件が起きた後に活躍するのが弁護士、事件になる前に予防するのが行政書士」といえましょうか。
☆行政書士の仕事☆
さて、行政書士の仕事を少し詳しく紹介しましょう。
(1) 1つ目の仕事は、役所(法律用語では、「官公署」)に提出する書類の作成です。
私たちが行政官庁に提出しなければならない書類はたくさんあります。例えば、車を運転したければ運転免許(の申請書)、結婚には婚姻届、引越しすれば転出あるいは転居届…など。もっとも、これらは見本をみれば誰でも書けるでしょう。
それでは、何か事業を始めたい時はどうでしょうか。飲食店や理髪店は保健所、リサイクルショップは警察(公安委員会)、建設業は県知事あるいは大臣、農地売買・転用は農業委員会(県知事)…など、いろんな役所の許認可や届け出が必要です。複雑な添付書類や図面を求められるものもあります。
そんな時に、必要な手続きの相談に乗ったり、書類の作成や提出を本人に代わって行うのが行政書士の業務です。
なお、この書類作成は行政書士でなければできません。(行政書士法19条)
(2) 2つ目の仕事は、権利義務や事実関係を証明する書類を作成することです。 [ここでは役所は関係しません。]
売買契約書、金銭消費貸借契約書(いわゆる借用書)、遺言書など、重要な書類には法律知識が欠かせません。契約書の中にさりげなく書かれた一言が、後になって計り知れない影響を及ぼすこともありえます。
もしも何か紛争が生じた時、モノをいうのは書面です。書面がないと「言った」「言わない」の水掛け論になってしまい、ドロ沼の争いに発展しかねません。仮に裁判になっても、書面があれば有力な証拠となります。
[というよりも、書証があることで相手は「これでは勝ち目なし」と判断し、裁判所に訴えること自体をあきらめるかもしれません。行政書士など法律家が作成した法律書類であればなおさらです。]
「予防法務」という言葉もよく使われるようになりました。余計な争いを予防する法律知識は、いま重視されています。行政書士は法律のアドバイザー(助言者)でもあります。
(3) 3つ目に、行政を“監視”する市民オンブズマン的役割です。 近年、「行政手続法」や「情報公開法」、「情報公開条例」が次々と制定され、役所の仕事を透明化[ガラス張りの某県知事室みたいですね]する条件が広がりました。
行政書士試験には、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、地方自治法が出題されることから、行政書士はこの分野にも知識を持っています。 [ちなみに行政手続法、行政不服審査法を必須科目とする国家資格は行政書士だけです。(清宮寿朗著「行政書士」日経文庫より)]
これを生かして、市民の権利や自由を守る活動に社会的な期待が高まっています。
住民の意向を無視した市町村合併の押しつけなどを見ていると、その思いを強くします。
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